柊むーすの台本置き場

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カテゴリ: フリー台本・その他


※物語内の「咳」「息切れ」は彼女に体調不良をアピールする様子で実際貴方は元気です

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【下記台本】

おい、お前たち。彼女の手を離せ。
俺?元カレだよ。覚えていない?そう言うと思ってたよ。
付き合ってた頃よりだいぶ垢ぬけたからな。
見覚えが無いのもしょうがないよ。ははっ。


ほら、つべこべ言わず、お前たちはどこかに散れ!警察を呼ばれたいのか?

逃げ足の速い奴らだな。
握られていた手は怪我はしていないか?
(小声)傷は無いみたいだな。ああ、皮膚が吸いついてくる。
離したくないくらい綺麗な肌だ……

ぜえぜえ。(息切れ)
あ!急に手を触ってごめん。俺の手、冷たかっただろ?

けほっ。けほっ。
俺の体が全身濡れている?さっきそこの浅瀬の川にに足を滑らせたんだ。
これくらい、問題ない。
それよりこんな繁華街に居たら
また他の奴がハエのようにたかって来るかもしれない。どこかに移動しよう。

その前に、せめて名前だけは教えて欲しい?はははっ。相変わらず忘れっぽいな。
なんだかすっきりしないから、思い出すまで側に居させてくれよ?

今日は珍しく沢山酒を飲んでいるせいで、記憶が曖昧なのかもしれない?
まったく、そんなに隙を見せているから悪い輩が寄ってくるんだ。
今度から気を付けろよ?
返事がよろしい。
ぜ、ぜぇ……(酷い息切れ)うう、寒い……。
えっキミの家で体を乾かしていい?相変わらず優しいなあ。
助かるよ。じゃあお言葉に甘えて──。



ふぅ、風呂まで貸してくれてありがとう。
さっきコンビニで買ったパジャマもなかなか生地が滑らかで着心地がいいよ。

どうだ?酔いは冷めてきたか?
まったく、水をもっと飲め。そうすれば、酔いが冷めていくのも早いはずだ。


ん?さっき俺が川の中に落ちたのは、酔っぱらっていたわけではない。
そんなことより、大きな、あくびをして。
昨日も仕事が忙しかったんだろう?少し仮眠をとれよ?
俺は逃げも隠れもしないから、安心して俺の温かい膝で眠ると良い。

ほら、おいで。
……あまりにも素直だな。
ああ、なんて滑らかな髪なんだ。くんくん。ここも俺と同じ匂い。
頬は……まだ熱いな。耳たぶはほんのり冷たくて、気持ち良い。
俺の中にたぎる、全てが溶かされていくみたいだ……。
ん?もう寝たのか。参るな。

なあ、俺の事、いつの男と間違えて家に呼んだんだ?
……。ふっ、ふふ。
まだ膝まくらを続けたいところだが、
風邪をひかないようにベッドに行こうな?
寝室は玄関に一番近い部屋だったよな。

っしょ、っと。
(深呼吸)
画面越しじゃなく、生身で寝そべっているのを見ると……。
2周りくらい小さく見えるな。

なあ?俺の事、思い出せた?
記憶の中を探しても、見当たるはず、無いよな?
俺は君にとって──日常の景色にいる、顔すら覚えていない男なんだから。
でも今から、キミの彼氏になるよ。ちゅっ。

キミはいつもいろんな男に声をかけられては、喜んでいるよな?
社内でも、道端でも、駅でも──家でもよく男友達と電話してるよな。
今日はその姿にかっとなって、
どっかの店先のバケツの水をかぶって頭を冷やしたが──くくっ。

あはは、日付が変わった。
今日から俺は、貴女の会社に入社する先輩兼(後輩に変更OK)、恋人だ。いいね?


これから足を踏み入れる、全ての部屋の邪魔者は排除して
俺たちのアフロディジアックな蜜の香りで満たそうな。

ああ、あなたの唇。初めて指でなぞるよ。
なんて小さくて、ぷっくり膨らんでいるんだ。
ずっとこの弾力を指で味わっていたいところだけど、
もっと俺の敏感なところで触るよ?
ちゅっ。ちゅっ、柔らかい……んふっ……ちゅっ……はぁはぁ……
俺のファーストキス。もらってくれてありがとう。

俺の心は、熱を浴び溶けたガラスに息を吹き込まれたみたいに
どこまでも膨らんでいくみたいで、
自分でも自分がわからなくなってしまう。
でも何があっても、決して割れる事はないよ。ふふ。

ほら、俺の心臓の音を感じて。
貴女への気持ちはこの世の言葉だけでは足りない──!

ふふ、笑ってる。今どんなユメを見ているんだ?
ああ、わかった。俺の夢だろ?
ちゅ。ちゅ、ちゅう(ディープキス)
貴女そのものが甘い、蜜みたい、だ……愛してる……ちゅ、ちゅう(ディープキス)

END

「直接ワードを口に出さない」系の
下ネタラブコメ・すれ違いギャグです。

あえて主語を抜いたりしています。
要所で含みのある言い方でお読みいただければ
より聞き手に伝わりやすいかなと思います。

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-------以下台本-------

(玄関先掃除中)

「先輩?家の前で会うなんて偶然ですね?」

(鞄から部活で使う資料を取り出し渡される)

「あっ!部活のファイルを届けてくださったんですね。
ありがとうございます!
対戦校の大事なデータが載ってるから
部長に確認するように言われていたのに忘れていました。

せっかくなので部屋で休んでいってください。
ちょうど親は出かけてますし、気を遣わないで下さいね。

ここが僕の部屋です、どうぞ。
あまり片づけが行き届いていなくてすみません」


(先輩がテーブルの上のマッサージ器を見つめている)


「はっ!テーブルにデンマ置き忘れてた!
こ、これはその……!
僕は18才で立派な大人の体なんです。
あちこち凝って固くもなりますよ。

……どれくらいの頻度で使っているのか、ですか?
そうですね、2日に1回です。
ちょうどいい部分に当たるように設計されてるんです。
3分もしないうちに、とっーても気持ちよくなるんですよ」

(先輩が赤面し両手を口に当てている)

「なに赤くなってるんです?
先輩はこういうの使いません?
……どうしても必要な日がありますよね?
その微妙な表情はどう受け取れば……。
変な話はここまでにしましょう。
立ちっぱなしもなんですし、本棚の前の座布団にどうぞ」

(先輩が本棚の漫画や資料などを眺めている)

「ああー!本は凝視しないでください!
そ、そのピンクの背のモノはっ……!
なんてイタズラな顔をしているんですか!
そうです、秘密の本ですよ。
人には見られたくない趣味の一つや二つあるものでしょう!?

それを開いたら
僕の事を見る目が変わってしまうかもしれませんよ!
明日から部活でまともに顔を合わせられなくなるかもです……。
余計に興味が湧いてきた!?
見たらだめですっ!ちょっとだけもだめです!」

(好奇心にかられた先輩がピンク色のノートを開く)

「ああ、ああっ。
中、見ちゃいました、よね。
見ての通り、ぬいぐるみのアルバムです。
可愛いぬいぐるみを集めるのが好きなんですが
ハウスダスト系でアレルギーが出てしまって……
それから、ゲームセンターなどで可愛い子を見つけては
カメラにおさめ、ノートに貼って、コレクションしているんです。
ははっ、我ながらメルヘンな趣味ですよね。

学校のやつらには内緒にしててくださいね。
ふぅ、よかった~先輩に引かれなくて。
今度一緒にゲームセンター行きましょうね!
ん?そういえばその肩から下げてる
クーラーボックスはなんですか?

わあ、牛乳ビンが沢山だ。
ご近所からいただいたんですね。
あはは、瓶に太文字でミルクって書かれた
可愛いシールが貼られてますね。
雑貨っぽくていいな。
飲み終わったら棚に飾ろう(独り言)

新鮮なうちに
いただいてもいいですか?
ありがとうございます」

(クーラーボックスから出された瓶入りの牛乳をあける)
(目の前で同じように先輩も飲み始める)

「ごくごく。ん、甘くて美味しい!ふはっ。
えっ、おかわりをいただいても、いいんですか?
嬉しいです!
もっと先輩のミルクを欲しいなって、思ってたんです。

では、いただきます。あぁこの匂い濃厚ですね。
ごくごく、舌と喉にさらりとまとわり付くのが癖になります。
んくんく、おいしい。もっともっと欲しくなります。
ん、はぁ(飲み干す)
ははっ、先輩。
鎖骨のくぼみに、ミルク、こぼしてますよ。
ちょっと失礼しますね」

(先輩の側に移動して鎖骨に顔を近づける)

「ぺろっ、ぺろっつぺろっ。
なんて美味しいんだ、ぺろ、ん、ぺろぺろっ。
先輩のミルク……癖になる……ん……。
もっと、もっと飲みたい……

はっ!犬のように舐めてしまいました。
はしたない姿をお見せしてすみません。

言いにくいんですが、僕、牛乳マニアでして。
スーパーから、コンビニ、地方の牧場……
手に入るものはほとんど飲んでいて
大抵のメーカーは『味利き』できるんですよ。

うーん、特技に入るんですかね?

親戚が牧場を営んでて
小さい頃から新鮮な状態で送ってもらっているんです。
部屋の隅に置いてる小さい冷蔵庫の中も
扉をあけたら、ちょっとした草原が広がってるんですよ。

よかったら、僕のも飲みませんか?
濃くて、とろみもあって美味しいですよ。
白濁とした見た目からは想像できないほど
舌にまとわりつく感じが癖になって
もう他のは飲めなくなるか、も──
な、なんで鼻血だしてるんですか!?
先輩??!
笑いながら眠っている……
とりあえず、ベッドに運ぼう」

(ベッドの上まで先輩を抱き上げ運ぶ)

「大変だ。
ブレザーとスカートにまで血が染みてるみたいだ。
跡になる前に、抜かないと。
ごめんなさい。バスタオルで隠して脱がせますね」

(数時間して目が覚めた先輩が衣服の異変に驚く)

「目が覚めましたか。
勝手に服を脱がせてすみません。
そうしないと、できなかったので、つい……。
特にスカートに沢山血が付いたので、お風呂でつけおきしてます。
ああ、僕のズボンにも少し染みたので
下だけパジャマに交換しました。

何をしたのって、言われても……見ての通りです。
先輩から流れた血を洗ったんですよ。
最中の記憶がない?
一瞬で血が溢れ、その後、気を失いましたからね。
体調はいかがです?
えっ!?腰が痛い気がする?大丈夫ですか?
よければもう少し休んでいてください。

ん?
僕もこういう事をするのは、はじめてですよ。
……だから全然慣れてなくて、戸惑って……。
意外とやることはやるんだねって、それ褒めてるんですか。
僕だって最低限の事はしますよ。

そうだ、のど乾きませんか?
良ければ、僕のミルクも飲んでいって下さい。
満足するまで、たくさん出しますよ」

-------上記台本-------

‎2022‎年‎1‎月‎13‎日の夢が元ネタです。

※恋愛色薄め・残忍な表現は大幅にカットしています

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-------以下台本-------

街の至る所で、私服の大人や子供そして
防護服や迷彩柄のアーマーを着て銃を小脇に抱えている
人たちが周囲への目を光らせていた。
数年前に比べると、あらゆる建物はぎりぎり住めるくらいに
朽ち果て、地面は天からの助けを乞うように、干からびてしまった。
土は乾いているというのに、泥の中を歩いているかのように
足元にまとう空気が重たい。

遠くからサイレンが鳴り響き、誰かを探しているのだと我に返る。
僕は人目をかいくぐり、それらから出来る限り遠ざかっていく。

そうだ、僕は彼女に救助してもらわなければならない。
頭の中が靄(もや)に覆われつくされそうになる度に
その【目的】を強く思い出さねばならなかった。
彼女は半壊したデパートの屋上に来るように指示ていたはず、だ。

外から眺めるだけではそれがデパートだとは思えない姿になっていたが
僕は何故かその建物を知っている。
昔ここに住んでいたことがあるからだろう。
この田舎街で、大きなショッピングモールはここ以外にない。

まるで大きな刃物で切り取られたかのように至る箇所が切り取られ
破壊されているが、気を付けて登れば足場は崩れないだろう。
どうにか最上階目前まで辿りつき、見渡した先の柱の後ろに
丸腰の子供たちが3人、見張りの兵が1人いた。

その人たちは全員【人】ではない、気がする。
これは勘だ。まるで全身の血が抜かれ皮膚は冷ややかで
澆薄(ぎょうはく)に見えるのだ。

「あの子供たちは義手や義足なのか、動きがぎこちないな」

妙な事に、その子たちに見つかってはいけない、という事を理解していた。
屋上から垂れた看板に身を潜めながら、階段を一歩一歩進んでいき
ようやく空が見えるところまで潜入した。
背筋を伸ばして立つには難しいほどに床は傾き
周囲に残る手すりに掴まりながら、
雲の合間をすがるように見上げる。

まもなくヘリコプターの音が徐々に近づいてくると
目を細めずとも、窓から手を振る彼女が見えた。
3mほどの距離まで縮むと、機体から巻き起こる風で
屋上の塵や壊れた部分すらも吹き飛んでいく。

「そこからジャンプして、この鎖につかまって!」と彼女が叫ぶ。

僕は風の中でも呼吸が苦しくなることもなく
いとも簡単に開かれた扉から、垂れる鎖へとぶら下がった。
よじ登る途中で、彼女が地面まで視線を下げ、何か叫んでいる事に気づく。
しかし、その時既に僕の左腕はもぎ取られていた。

状況を把握すべく周囲を見渡すと
先ほど見かけた兵士が屋上で、銃を構えこちらを狙い続けているではないか。

彼女に右腕を引っ張られながら、ヘリコプター内に入り
怪我の具合を確認するも、失われた左腕は痛みどころか血流すらもない。
その銀色の切断面からは何本もの配線がちぎれ、パチパチと火花が散っていた。

異常な光景を前に、徐々に靄(もや)が広がっていく。

──「僕は人間じゃない。
いや、正確には数年前まで人間だったはずだ。
その間、体を動かす燃料は、生物の血肉や石油のみとなり
狩りをして生きながらえるしかなくなったんだ。

ああ、だから僕は生物を食い散らかして追われているのか。
もしそれが事実なら、この先はどうなる?
でも、今はそんな難しい事はどうでもいい、腹が減った。
ちょうどいい、目の前に一体いるじゃないか」


──彼女の細い腕を掴み噛みついた瞬間、咥内にバキンと金属音が響く。

「これで2度目ね。前も貴方に食べられたのよ。
でも気にしないで貴方は被害者なんだから」

その言葉を理解できず、差し伸べられた手を払いのけ
彼女の猫っ気でふわふわの髪、緩急のある頬
意外にも逞しい肩、しなやかな腰を探って確かめる。
確かに触れた部分は温かく、右腕だけは氷のように冷たかった。

「思い出したくないでしょうけれど、貴方は政府に掴まって実験台として改造されたの。
きっと健康診断で通っていた病院の情報も全部……国に利用されていたんでしょう。
残念な事に貴方が、一番適していたのよ」
そういった彼女は表情を変えずに肩をすくめ、椅子へと腰を下ろす。

この状況を全てを呑み込んでいる様子に
「何故僕を助けるんだ」と疑問を投げかけていた。

「どんな状況でも、嫌いになれないから。
私は至らない自衛隊員だけど、望みがあるなら貴方を助けるまでよ。
ここの運転だってあなたを慕っている後輩に任せているわ。
……少なくともあなたを好きな人はここに揃っているのよ」

操縦席の後ろ姿は、見覚えのある男のような気がした。
過去の事は深く思い出せないが、この機内の全員が軍隊の端くれだったんだろう。

険しい表情で外を眺める彼女の横顔に、ふと愛おしさを抱く。
同時に再び殺したいという感情が込み上げ、胸の中を焼き焦がしていく。
一瞬頭によぎった思考は
彼女の「ここに座ったら?」という一言でどうにか払拭された。
腰を下ろし、窓の外を眺めると
人間ではありえない動きをして跳び上がる者や
こちらの動向に気づいたであろう者が銃口を向けたり
信じられない速度で走っている者がいた。

その瞬間、僅かに情勢がよみがえってくる。
──世界には沢山のロボットの作り手が存在しており
皆、それぞれの【オリジナル】を作るため
生きている人間のみならず、死者を蘇生させるのだ。
法律を取り締まる政府が崩れた今、あらゆる争いが激化している。
陣地や人種のはく奪、金の取り合い、
また命が伸びたことにより、欲望を抑える必要がなくなり
次第に暴力で欲するものを入手するようになった。
それもこれもたった数年の話だ──

「追っては全て巻きました!もうすぐ、基地に到着します!」
運転席の彼が叫ぶと、すぐさま機体が降下し地面へと降り立つ。

焼き野原の中にマンホールほどの大きさの土の盛り上がりが見えた。
きっとあれが基地の入り口なんだろう。
今日だけは深く考える事は止めて、少しだけ休もう。


─それから数日後、彼女と後輩が近隣を見回りに不在になった時のことだ。 
天から光が差し込み、もう帰って来たのかと声をかけようとしたその時。
僕の額に真っすぐと銃口を向けた防護服の人らが
数名侵入してきて、あっけなく
政府の手で獄中へと隔離された。

畳一畳ほどの塀の中で、窓のない寂しい生活を送ることになった。
僕を戦争ロボットにするはずの改造が失敗に終わったのは
政府が犯した罪といっても過言ではない。
日に1度の給油があるのみで、看守との会話は禁じられていた為
過去を振り返る時間だけが積み重なっていく。
そしてまた彼女の事を思い出すたび、寂しさがこみ上げてくるのだ。

そうして何時間、何日経ったのか数える事すらをやめた頃。

「おい、お前に差し入がきている、中は私が点検済みだ。
お前も苦労してきているだろう、この件は内密にしてやる」

「どうも」と開いた扉から白い箱を受け取ると、ふんわりと甘い香りがした。
看守に背を向け箱の中身を開くと、一枚の紙と容器に入れられた
「バニラアイスクリーム」が目に入る。

これは、僕の一番大好きな甘い物だった。
──そういえば昔彼女と付き合っていた頃に、よく食べたような気がする。

「私はイチゴ味が一番好きなんだけど
段々バニラも好きになってきちゃった。
好きな人の好物って似てくるものなのかな?」

ふと脳内に彼女の声が流れる。
そういえば、何回目かのデートの時にそんなことを言い、はにかんでいた。
僕は、その姿がたまらなく愛おしいと思ったのだった。

「この手紙の文字、彼女らしいな。
綺麗とは言えないけど、丸くて優しくて可愛い癖の字だ。なんて懐かしいんだろう」

手紙の日付を見て驚いた。既に1年もの歳月が流れていたのだ。
そこには世界は変わらず冷たい雨が降っている知らせ、僕の無事の祈り
そして彼女からの愛の言葉で締めくくられていた。

「彼女は生きている」

その事実だけで時の概念が戻ってきたようだ。
政府が用意した居場所を突き止め、敷地へ入ったという事は
彼女は少なくとも捉えられていないのであろう。

添えられていた木べらを使い、懐かしい塊を咥内へと運ぶ。
味覚を感じるはずのない金属の咥内に
いつかの懐かしい味が香り広がっていく。

すぐに彼女に返事を書こう。
渡せるときがときたときの為に残さず文字にしよう。
謝罪と感謝、そして一番伝えたい気持ちをつづるんだ。


-------上記台本-------

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-------以下台本-------

「見合いなんて初めてだし緊張するなぁ。
社長からの熱烈な推薦で、さすがの俺も断り切れなかった。
はぁ仕方ない。
あんだけ太鼓版を押す女性って一体どんな人なんだ。
いやいや、無難な会話だけして、さっさと帰ろう。

(深呼吸してドアを開ける)
(座席には着物をまとう幼馴染がいた)

失礼します!数分遅れてすみません。
この店の前で交通規制がありまして……
ってお前がなんでここにいるんだ?!
部屋間違えてない?

『お見合いに来た』か。
お前は俺が相手だって知ってたの?
そうか、あの写真だいぶ修正かかってたもんな、あはは。

俺?会社の人に薦められたんだよ……
美人で可愛くて性格も穏やかで、絶対に好みの人だから
楽しみにしてろよって言われてたんだ。
まあそんなこと言われたら少しは、どんな人か気にはなるだろ。
だから、1度も写真を見てないんだよ。

言いたいことは分かるから、皆まで言うなよ。
お前の親も俺の会社と繋がってるだろ。
互いに会社の好意を無下にはできないし
丸く収めよう。

腹減ったな。とりあえず食うか。何頼む?
おう、そのコース料理、うまそうだな。
俺も同じのにするよ。

さっきから、着慣れない着物で窮屈そうだな。
っていうか無理してんのバレバレ。
座敷でずっと正座はきついだろ。
気にしないで足崩していいからな。
はは、俺の前だし別に気どんなくてもいいだろ。

(食事を終え食後の飲酒について話す)

は~。うまかったなー。腹いっぱい。
今日は酒はやめておくよ、車で来てるんだ。
お前の事ちゃんと送れなくなるだろ。

ん?お腹苦しいのか?
俺の前だからって安心して、結構食ってたもんな。
別に引いてないし、馬鹿にして言ってるんじゃない。
自然体でいいじゃん。
変に緊張されるよりずっと良いって。

(服装の締め付けの苦しみを誤魔化そうとする
幼馴染の顔に汗が浮かんでいる)

そんなに苦しいなら、俺がその帯を丁寧にほどいてやろうか?
いや、悪い、冗談だからそんな睨むな。
……それに似合ってるよ、今日の格好。
いつもと雰囲気が違って、ドキドキする。
今のは冗談じゃないからな。

なあ、お前って今好きな人いないの?
ふーん、そうなんだ。
俺もいないよ。いや、気になる人はいるかも……
えっ、いや、そんな食いつく?

(本当は昔から目の前の幼馴染に気があるが
本人を前にして言いよどむ)

まだ今の仕事に慣れてなくて毎日必死で
相手の事を大事する余裕がないんだ。
だから……胸張って告白できないんだよ。

もしも俺と付き合う事になったら、寂しくさせちゃうからな。
お前は特に、寂しがり屋で、何かあると人一倍拗ねるだろ。
これで分かったか?
じゃあ今はこれ以上聞くな。

さあ、そろそろ帰ろうか。家まで送るよ。
足がしびれて立てない?
わっ、無理に立つな!柱に頭打つぞ!

(慌てて隣に行き体を支える)

いいよ、そのままよりかかってて。
ああ、全然重くない。

(距離感に鼓動が早くなり言葉が上手く出てこなくなる)

……。
今日のお前、可愛くて、いつもより素直で……なんか調子狂う。
それに、そんな気合入れた服と化粧と髪をして
なんか妬けるよ。
なあ、お前は今日の相手が俺だって知ってても来たの、か。

(来たよと即答され照れる)

素直じゃん。なんか……照れるわ。
あのさ、もし、俺の事が少しでも気になってるなら
他の見合いは全部断ってくれ。
俺はもう絶対に他の見合いはしない。
ああ、約束する。

足のしびれとれたの?
待って。まだ側にに居ろよ。いや……側に居させてくれ。
あと数分だけ、抱きしめさせて。

……今夜はちゃんと帰すから。安心しろ」

-------上記台本-------

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-------以下台本-------
「わっ、っと!あぶないっ!
落とした資料はこれで全部?
ううん、私もちゃんと前を見て歩いてなくてごめんね。

(後輩の顔を覗き込む)

ねえ、文化祭なのに全然楽しいって顔してない。

もしかしてクラスの為に面倒な役を買ってでてるんじゃないの?
手に持ってるのって、メイド喫茶の申し込み用紙?
なるほどね……。
あなたの組に届けたら仕事は終わりでしょ。
すぐそこだし、私が役員さんに渡してくるね~。

お待たせ!
他に任せる仕事はないって言ってたから
今から一緒にまわろうよ。
私は友達と別行動することになって、君
あなたの事ずっと探してたんだ。
本当だよ。
だってこういう日は、大切な子と楽しみたいじゃない?


んーどこに行こうか。
私が気になってる場所からでもいい?
えっとね、今日一番話題になってる3年5組の本格的なお化け屋敷。
あれ、もしかして怖いの苦手?無理してない?
ありがとう。
怖い時は目を瞑って、しがみついてていいからね。

お昼が近いからか、待ち時間がないみたい。
2人でお願いします!(受付の人に話す)
はいろっか!

おお、本格的!元が教室とは思えないよ。
まるで廃墟そのものだね……
わっ、お化けも迫力があってすごいや!
腰抜けちゃった?
いいよ、もっと背中にしがみついてて。
んー何々?鍵を探さないとこの手術室から出られないって?!
……目の前の手術台の上の箱の中にありそう。
あけた瞬間大きな音が出そうだから、耳塞いでて。

(箱から鍵を取った瞬間、目の前のロッカーから幽霊が飛びでてくる)

わっ……目の前から血まみれの看護婦さんが出てきた!
でも鍵は取ったよ!ドアを開けて……よしっ!脱出しよう!
出口が見えてきた。ふぅ~。

(教室の外に出るも、後輩は怯えてる様子)

よしよし(頭を撫でる)大丈夫だよ。
付き合ってくれてありがとう。
ほっぺたに涙の筋が残ってる……
ごめんね、怖かったんだね。

ぺろっ(後輩の涙を舐める)
そうだね、後輩の涙を舐めるのはヘン、かもね。
でもビックリして怖い事なんか忘れちゃったんじゃない?
ふふふっ、私はそこまで変態じゃないよ。

次に行きたい場所ある?
……ああ、そろそろお昼だね。私もお腹空いた!
確か、食べ物系は1年生たちが沢山、出店してたはず。
行こうか!

(階段を使い1階まで降りる)

あ、裏庭の入り口に男子がいる。
ここ女子高だから目立つね。
さっきからあなたの事をじっと見てるような……

(男子たちから目をそらさせる為、後輩に近づき囁く)

ねえ、こっち向いて。
まつ毛にほこりがついてるよ。
目を閉じて……うん、取れた。
くんくん、ほっぺたからお菓子の香りがする。
さっきオヤツ食べたんだんだ、ふふふ。
本当に甘い物が好きなんだね。

(男子がいなくなったのを確認し
小さく心の声を漏らす)

やっとどこかに行ったみたい。
こうやってけん制しておかないと
すぐに誰かに狙われちゃうんだから……。

ううん、なんでもないよ!
ほら、お昼、食べに行こう!」

-------上記台本-------

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